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お知らせ(2020年05月)

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前回の本ブログで、日本歯科医師会が読売新聞に出稿した全面広告をご紹介いたしました。医療界が新型ウイルス感染対策で非常に難渋している現状で、歯科の臨床現場における感染は、全国的にも未だ報告されていないとのメッセージが国民に向けて発信されました。
私は、歯科がこれまで院内感染予防に注力してきた成果の現れであると高く評価し、歯科の臨床現場における皆様のご努力を誇らしく感じていました。

ところが、昨日、2020年5月8日付の読売新聞夕刊社会面に、「歯科、眼科、ジレンマ 新型コロナ」との大見出しで、「飛沫近く感染恐れ」「休診なら経営打撃」との中見出しが添えられた、ショッキングな記事が掲載されました。


    (「読売新聞2020年5月8日 夕刊」より)

確かに、定期歯科健診などの急を要しない治療は、アポイントメントをずらすなどの措置が取られ、審美治療や自費診療なども今は控えている時期ではあります。経営面での悩みがあるのは当然で、それは医療のみならず他の業種でも同様です。
しかし本当に、数ある医療の標榜科目のなかでも、歯科と眼科は特別に悩ましい状況なのでしょうか。

殊に記事で気になったのは、「患者の口元に近づくため、飛沫を浴びやすい。歯科スタッフの感染も全国で確認されている。」との部分です。
この説明では、歯科治療で飛沫を浴びた歯科スタッフがコロナウイルスに感染したことが「全国で確認されている」と解されてしまいます。しかし、実際は、歯科治療の現場で感染が発生したのではなく、感染者のなかに「職業:歯科医院スタッフ」が含まれるという意味ではないでしょうか。

以前、中部地方の観光牧場のアルバイト女性が、クラスター化した関西のライブハウスに遊びに行き感染した例が報道されていました。たまたまその職業の人から感染者が出たというだけで、「観光牧場が危ない」という話ではありません。日本歯科医師会の発表と矛盾することと併せて考えると、今回の新聞記事も同様の話だと思われます。

私も出版の仕事をしていて、人目を引くタイトルや見出しは大事であると常々感じています。タイトルひとつで売れ行きに如実な影響が出る場合もあります。しかし、同じ「看板に偽りあり」でも、惹句程度で愛嬌として許されるものと、必死で努力している人たちを貶めることになり許されないものとがあると思います。

風評被害を跳ね飛ばすためにも、今後も歯科界の努力は頑張って継続していかなければならない、私たちもより一層の応援が必要だと考えています。

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新型コロナウイルス対策として、歯科医療機関でも緊急性が少ない定期健診などの延期が検討されています。
本日の読売新聞朝刊に、日本歯科医師会が「国民の皆様へ」と題した全国民に向けたメッセージを、全面広告で出稿しました。



紙面には、「治療の延期の際には、対面せずに電話などでご指導させていただくことがあります。」と記載しています。
弊社スタッフが、連休が始まる前の4月下旬に、かかりつけ歯科医院の定期健診の予定でした。アポイントを取ったのはまだ新型コロナ禍が始まる前です。いずれ収束に向かうかと様子を見ていたものの、緊急事態宣言も出て、事態は深刻化する一方です。都内在住で郊外の歯科医院に通っていたため、電車で移動する患者自身のリスクはもとより、万が一東京から都外の歯科医院にウイルスを運んでしまっては大変なことです。

迷いながらギリギリに近い時期になって歯科医院に電話で相談すると、受付の女性スタッフが「それは〇〇さんのご判断で…。」とのことで、ただし「お勧めしません。」ときっぱりと言われたそうです。現在は自覚症状がないこともあり、再アポイントは情勢が落ち着いてから、となりました。
患者の自己判断に任せるが、医院としては勧めないという歯科医院の対応は、模範的なものと言えるでしょう。院長に確認するまでもなく、受付スタッフの段階でスムースに対応していることから、院内における方針が既にきちんと定められていたものと思われます。経営的には患者に来院してほしい面があるかもしれませんが、長い目で考えたときに、今は国民皆が我慢のしどころです。

広告紙面では最後近くに、「歯科医師、スタッフにとって感染リスクが高いとされる歯科医療現場ですが、これまで歯科治療を通じた患者さんの感染報告はありません。」と述べられています。
これまで歯科界が取り組んできた、歯科医療現場における院内感染予防の対策が、如実な成果を上げているように思います。是非このまま、「歯科治療を通じた感染者ゼロ」を全うしていただきたいです。

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