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お知らせ(2019年07月)

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単行本『明日の予約の埋まらない歯科医院が”お金をかけずに”患者が集るようになる本』でブレイクした近義武先生の最大の強みは、「歯科医師 兼 コンサルタント」という異色の肩書です。歯科医師として現場を知り尽くした近先生だからこそ、時に厳しくも、かゆいところに手が届くような現実的な経営アドバイスが可能です。

『季刊歯科医療』で連載中の「近義武の”お金をかけずに”できる経営術』も、最新の夏号で3回目を迎えました。キャラクターの「ヨシタケ君」もすっかりお馴染みですね。



近先生は、患者が歯科医院を選ぶのではなく、歯科医院が患者を選ぶ、という経営理念をお持ちで、歯科医師が「こういう患者さんに来院してほしい」という患者さん像を「ペルソナ」として設定しています。
予約制を採用している歯科医院では、アポイントメントを守らない患者さんはとても困ります。その場合、ペルソナは「予約を守る、予約をコロコロ変えない患者さん」となるでしょう。今回の連載記事では、院長が自身の経営理念を言葉として明確にアピールする手法を解説されています。

ペルソナを設定したとき、紹介による患者さんはどうなのでしょうか。紹介患者の多くは、自らが院長の診療方針や理念に賛同したからではなく、紹介者が院長とその歯科医院が「良い」と判断し、推薦されたために来院しています。

弊誌で長年連載を続けてくださっている松元教貢先生は、即時荷重インプラントの第一人者で、インプラント治療に優れた歯科医師の紹介を頼まれた場合、真っ先に私が名前を挙げる先生のお一人です。
先日、松元先生から、私からの紹介患者でインプラントのメンテナンス段階の患者さんが、アポイントメントをキャンセルし困るとの連絡をいただいてしまいました。私の側からその患者さんに確認すると、それなりにやむを得ない事情があったようですが、本人も大変恐縮しており、松元先生も快くお許しいただいたため、円滑な治療の継続となり一安心いたしました。

この件で、私の心に残ったのは松元先生の「紹介患者こそ、一般の患者の手本となってほしい」との言葉です。これは、紹介患者をペルソナに育てるということなのだと思います。
その人が既に持っている素養として、院長の思い描く理想の患者像に近い人の来院をアピールするだけでなく、紹介者を介しての患者教育が可能な紹介患者がペルソナに育つことは充分に可能です。
図らずも今回の件で、そうしたことを学んだように思います。

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超高齢社会を迎え、訪問歯科診療の需要はますます高まっています。人の晩年におけるQOLの維持に果たす役割は多く、訪問歯科診療を実施する歯科医院は少しずつですが確実に増えています。

埼玉県開業の奥原利樹先生は、手探りで始めた訪問歯科診療を20年近くも続けて大きく発展させ、安定した経営につなげて成功しているという点では、その道のパイオニア的存在と言えます。
『季刊歯科医療』2019年の夏号では、「訪問歯科診療のススメ 【実践編】」の連載第2回として、訪問歯科診療の際の心遣いについて執筆されています。



まず初診時の料金の説明の重要性に始まり、患者さん家族の支払い可能額を確認することは決して失礼なことではなく、【思いやり】であると説きます。
確かに、お金の話は言いにくいなどと遠慮して、後で患者さんご家族が「こんなはずではなかった」となっては元も子もありません。

介護に追われているご家庭では掃除もままならず、時にはゴミ屋敷やケモノ道になっているご家庭もあるとか。介護中の私の知人でも、これに近いような話は見聞きします。その方たちにとっては「それどころではない」という状況なのです。

相手方の事情を理解し、部屋をじろじろ見ない、特に水回りには立ち入らないなど、さまざまなワンポイントアドバイスを解説してくださいました。奥原先生はとてもお優しい人柄なので、よく気がつかれるのだと思います。失敗談も含むご自身の経験を通して、さまざまなことを学ばれ、それを読者の皆さんに伝授してくださっています。

こうした心遣いは、訪問歯科診療のみでなく、私たちが一般社会で普通に相手先を訪問する場合にも当てはまることが多数あります。
先日、弊社を訪問した来客が、事務所内のロールカーテンをおろした裏側を覗き込んだり、机の脇に置いてあった紙袋の中を覗き込んだりして、何の興味本位かと不快な思いをさせられました。

こういうケースは滅多にないので唖然とするだけでしたが、これからは気づいたら「やめてください」とはっきり言おうと思います。同時に「他山の石」として、自分が他家や他社を訪問する場合は、奥原先生伝授の心遣いを忘れないようにしたいものです。

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