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編集長のブログ179 「季刊歯科医療」2026年夏号が好評発売中!

このところ、だいぶ暑くなってまいりました。東京では、最高気温が35度を超えるなど、夏本番の始まりです。カレンダーを見ると、今日は「土用」とあります。「土用の入り」で、ウナギを食べる「土用の丑の日」は今年は26日です。
先月は熊本で美味しいウナギを賞味する機会を頂き、このブログでも書かせていただきましたが、丑の日に東京でウナギは高価なため食べられないような気がします。スーパーで中国産のウナギを購入し家で食べるのであれば可能ですが、以前農業関係のマスコミの人に「食べる機会を減らしてでも、ウナギを食べるなら国産にしておいたほうがよい」とアドバイスされたため、国産にこだわりがあります。

しかし、ウナギなどのご馳走ではなく納豆や豆腐も、以前は国産大豆オンリーの品を選んでいましたが、最近は外国産の大豆を原料とした製品が食卓にあがることもあります。確かに、味の違いはあまりわかりません。昨今の物価高で、こうした身近な食材にも影響が出ていることに、せちがらさを感じます。

閑話休題。今月10日、弊社雑誌「季刊歯科医療」2026年夏号が発刊されました。
特集は、「歯根破折の発生メカニズムと最新治療法」です。人間の歯は、加齢とともに歯は固くなりますが、同時にもろくもなります。う蝕や歯周病とともに、歯を失う原因の多くを占める歯根破折は、高齢化社会に伴い対応が求められる機会が増えてきます。先生方の日常臨床にすぐに役立てていただける特集です。
また、7回にわたり連載された土肥健二先生の「歯科診療システムの科学」が最終回を迎えました。土肥先生の歯科医療や患者さんに対する強い思いが感じられる連載です。
是非ご購読ください。


<季刊歯科医療2026年夏号 編集後記>

◉今号の特集は「歯根破折の発生メカニズムと最新治療法」です。歯根破折は、歯周病や齲蝕に続いて歯を失う原因となっています。歯根破折の既往歴を持つ私にとっては、個人的にも大変興味深いテーマです。歯周病や齲蝕の予防として歯磨きを行うように、歯根破折も患者自身で予防できる要素が多分にあります。弊社発刊の『お口の取扱説明書』(2022年、吉田渉先生著)の副題は、「健康でいたければ、よく嚙むのをやめなさい」という逆説的な文言ですが、歯根破折の予防はこれに尽きると、強く嚙み締めてしまった私が痛感するところです。

本特集では、前田英史先生が、高齢者における歯根破折を考察されています。身近なテーマとして、先生方の日常臨床の一助としていただければ幸いです。   (Y)

 

◉本拙文を書こうとした最中に、美輪明宏さんの訃報を知りました。声優として出演した人気アニメなどで若い方々にも知られていますが、私たちにとってはやはり丸山明宏の時代からの三島由紀夫氏との交流や、名曲『ヨイトマケの唄』でしょうか。若い頃に読んだ美輪さんの自伝『紫の履歴書』では、美しく生まれながら異端として扱われ続けた苦しみや世間との戦いが胸に刺さりました。

あるとき美輪さんがテレビで、「地球を宇宙から見たとき、どこにも線など引かれていない。人間が勝手に線を引いて、自分の土地だと言っているだけ」などと話されていました。戦争の多くも領土の争いから始まります。三輪さんが生前に書き残されたという「愛があれば戦争なんか起こりません」という言葉の意味を、深く考えさせられました。  (K)

 

◉巨人の阿部慎之助監督が、思いもよらない事件で退任となりました。事件になってしまった最大の原因は、阿部氏が手をあげたことはもちろんですが、AIの残念な利用にあるように思います。18歳の成人の相談に、なぜ対象外の「児相に連絡せよ」という回答になるのでしょうか。娘さんが年齢を入力しなかったのであれば、AI から確認するべきです。前提を間違えれば、正しい結論は出ません。私も時にはAI で調べ物をしますが、AI は間違えることも多いです。

分野にもよりますが、感情が絡むような問題などは今のところ人間に適わないでしょう。歯科の分野でもAI を利用する方が増えてきており、皆さん、適切な利用をされています。ただ、ネットなどの一部で、議論の結果をAI の回答で締めくくるページを見ると、鼻白む思いです。AI はあくまでもツールに留め、そのまま使うものではないと肝に銘じました。   (T)

 

◉土肥健二先生の「歯科診療システムの科学」が、今号で最終章を迎えました。Dr. ダリル・ビーチからの教えに始まり、横浜の地から歯科の歴史と原点とを振り返った大作といえる連載でした。今回の第7章は「歯科医療難民に手を差しのべる持続可能な診療システム」として、顎・顔面左右非対称、咬合違和感症候群、歯科心身症など難症例への患者さんへの対応を、システム立てて論述されています。どこの歯科医院に行っても対応してもらえない、仮に診てもらっても改善しないという悩みを抱えた患者さんを救いたいという、強い思いが感じられる論文です。

39年前の弊誌創刊の頃に原稿をお寄せいただいた頃と本質は全く変わらない、土肥先生はどこまで行っても土肥先生だったと、改めて感じ入りました。  (F)

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